NIPT(新型出生前診断)は、妊娠中の赤ちゃんに染色体異常があるかどうかを調べるための大切な検査です。
この記事では、NIPTの結果の見方や返却方法、さらに陽性や判定保留の結果が出た場合の対処法まで、妊婦さんが安心して検査を受けられるよう、わかりやすく解説します。
初めてのNIPTに不安を感じている方も、この完全ガイドで必要な情報をしっかり確認しましょう。
NIPTとは?基本情報をおさらい
NIPT(新型出生前診断)は、妊娠中の赤ちゃんに染色体異常がないかどうかを調べるための検査です。
NIPTは母体の血液から赤ちゃんのDNAを解析するため、非侵襲的(からだへの負担が少ない)で流産のリスクが全くないのが大きなメリットです。
また、ダウン症候群などの代表的な染色体異常の有無を高い精度で判別できるのが特徴です。
例えば、ダウン症候群(21トリソミー)や18トリソミー、13トリソミーといった染色体異常について知ることができます。
赤ちゃんが元気に生まれる可能性が増えると、妊婦さんは安心感できます。
NIPTは、赤ちゃんの健康状態を知るために多くの妊婦さんが選んでいる検査です。
ただし、NIPTを受けられる病院は少なく、間違った知識をもっている産婦人科医や助産師もいます。
そのためNIPTのメリットや注意点を正しく理解することが重要です。
NIPTの結果はどのように返却されるのか?
NIPTの結果は対面、またはオンライン(メール)で返却されます。
返却方法は医療機関の方針によって違います。
対面で返却される場合、医師や遺伝カウンセラーと直接話すことで結果に関する疑問を解消できます。
一方で、郵送やオンライン返却を選ぶことで、時間や移動の負担を減らすことができます。
例えば、対面での返却を選んだ妊婦さんは、結果の詳細について専門家からその場で説明を受けることができ、安心感が得られます。
一方、郵送の場合は、自宅で落ち着いて結果を見ることができ、つわりの辛い時期に病院に行く負担も減ります。
コロナ禍のときは感染予防のため郵送を選ぶ医療機関が多かったですが、大学病院などの認可施設はほぼ100%対面での返却です。
反対に、独自のルールで運営している無認可施設ではメールで返却する施設がほとんどです。
どの返却方法が自分に合っているかを考え、最も安心できる選択をすることが大切です。
メール | 対面 | |
メリット | 結果が早くわかる 受診の負担が減る | 結果の返却が遅い 受診の負担がある |
デメリット | すぐに相談できない | すぐに相談できる |
NIPTの結果の見方を徹底解説
NIPTの結果は、以下の3つのうちのどれかになります。
- 陰性(正常)
- 陽性(異常の可能性あり)
- 判定保留
陰性は、検査対象となる染色体異常が見られないことを意味し、通常は赤ちゃんが健康である可能性が高いことを示しています。
一方、陽性結果は、何らかの染色体異常のリスクがあることを示しており、追加の精密検査が必要となります。
また、判定保留は検査結果が不確定である場合に出され、再検査が必要なことを意味します。
NIPTの結果が陰性の場合の注意点
NIPTの結果が陰性であっても、全ての先天性疾患のリスクを否定するわけではありません。
NIPTは陰性の検査精度は99.99%と高いです。しかし、1万人に1人の確率で結果が間違っていることもあります。また、認可施設では21トリソミー、13トリソミー、18トリソミーの3種類のみ調べ、他の先天性疾患は調べていません。そのため3種類の病気以外の先天性疾患が生まれた後にわかることもあります。
NIPTだけでは先天性疾患のリスクを0にすることはできませんが、全ての染色体疾患や、遺伝子を調べることによってリスクをさらに減らすことはできます。
NIPTの結果が陽性の場合の対処法
NIPTの結果が陽性だった場合、どの染色体に異常があるか特定できます。
そして、遺伝カウンセリングを受け、今後の選択肢を慎重に考えることが重要です。
NIPTの陽性の検査精度は100%ではないです。そのため羊水検査もしくは絨毛検査による確定診断が必要になります。また、遺伝カウンセリングを受けることで、妊婦さんとその家族が結果に対して適切に対処するための情報と支援を得られます。
例えば、遺伝カウンセラーと相談することで、陽性結果がどのような意味を持ち、次に取るべき行動について具体的なアドバイスを受けることができます。また、必要に応じて、羊水検査などの確定的な診断を受けることが可能です。
陽性結果が出た場合には、一人で悩まず、遺伝カウンセリングや専門医の助言を受けて対応することが重要です。
NIPTが判定保留だった場合の対処法
判定保留が出た場合は、原因を理解し、再検査や遺伝カウンセリングを受けることが重要です。
判定保留は全体の0.3〜0.4%の確率です(参考:出生前検査認証精度等運営委員会)。
判定保留の発生しやすい原因として下記が知られています。
妊婦さん300人に1人の割合で判定保留が起こります。
判定保留の場合はもう一度NIPTを受けて陰性もしくは陽性が出ることが多いです。
追加料金はかからないので安心してください。
遺伝カウンセリングを受けることで、判定保留の原因や次に取るべき対策について詳しく知ることができます。
判定保留となった場合には、再検査を受けることで結果が得られることが多いため、一人で悩まず、医師やカウンセラーに相談することが大切です。
NIPTの結果に関するよくある質問
NIPTの結果が陽性だった場合、必ず赤ちゃんに異常があるのですか?
陽性結果は必ずしも異常が確定したわけではありません。
NIPTはスクリーニング検査であり、陽性結果はあくまで「異常の可能性がある」という意味です。確定診断のためには、羊水検査などが必要です。
例えば、NIPTでダウン症候群が陽性と言われた人のうち、100人に3人は羊水検査の結果が陰性となっています。
いのちの選択に関わるため、陽性の結果を受けた場合は確定診断を受けて正確な情報を得ることが大切です。
NIPTの結果はどれくらいの精度で信頼できるのですか?
NIPTは陰性の99.99%と検査精度非常に高いです。
しかし、1万人に1人の確率で偽陰性(陰性の結果が間違っている)が起こります。
例えば、35歳の妊婦さんの場合、185人に1人はダウン症候群の可能性があります。
NIPTで陰性の場合は1万人に1人の確率になるので、54倍ダウン症候群の確率が下がります。
陰性の確率を100%にしたい人は確定診断である羊水検査がおすすめです。
ただし、お腹に針を刺すため流産のリスクもあります。
NIPTを受けるか羊水検査を受けるか、出生前診断をしないのかも含めてメリットデメリットを考えながら選択することが大切です。
検査結果が返ってくるまでにどれくらい時間がかかりますか?
NIPTの結果は2週間後に返却される施設が多いです。
検査機関や医療機関の対応により若干の違いはありますが、多くの場合は1〜2週間程度で結果が通知されます。
結果が返却されるまでの期間を理解し、心の準備をしておくことが大切です。
早く検査結果を知りたい場合は下記の施設が最短2日で返却され、メールで届くのでおすすめです。
青山ラジュボークリニック | DNA先端医療株式会社 | NIPT平石クリニック | |
---|---|---|---|
返却期間 | 最短2日 | 最短2日 | 最短2日 |
返却方法 | メール | メール | メール |
料金 (性染色体検査を含む) | 132,000円 | 198,000円 | 198,000円 |
タイトル | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
NIPTの結果はどのように返却されますか?対面ですか、それとも郵送ですか?
結果の返却方法は医療機関により異なります。
対面返却では詳細な説明を受けることができる一方、郵送やオンライン返却は手軽さがメリットです。
例えば、オンラインで結果を受け取ることができる場合、自宅で安心して確認できます。
郵送方法は自分で選べないため、希望の返却方法がある場合は事前に病院に確認する必要があります。
結果が陰性だった場合、他に心配することはありますか?
NIPTの結果が陰性だった場合、高い確率で検査した病気の可能性が減ります。
しかし、陰性であっても、すべてのリスクが排除されたわけではありません。
NIPTは特定の染色体異常を検出する検査であり、他のリスクが存在する可能性もあります。
例えば、心臓の構造的な異常など、NIPTでは検出できない異常もあります。そのため、産前検診は引き続き重要です。
より多くの病気のリスクを減らして不安を解消したいなら、遺伝子の検査や父親も採血を行い精子由来の先天性疾患のリスクもわかるミネルバクリニックがおすすめです
まとめ:安心してNIPTの結果を受け止めるために
NIPTの結果を理解し、次に進むべきステップを明確にすることが重要です。
検査結果を正しく理解することで、不安を減らし、適切な判断を行うことができます。また、必要に応じて専門家に相談することで、安心感を得ることができます。
例えば、陽性結果を受けた場合でも、遺伝カウンセラーや医師と相談することで、次のステップを明確にすることができます。
結果を受け止め、必要な支援を受けながら前向きに対処するためにも、NIPT施設は臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーといった遺伝の専門家に相談できる医療機関を選無ことが大切です。
NIPTが受けられる施設を探すには、都道府県別に検査内容・料金・診療日などの情報がまとまっているこちらの記事がおすすめです。
参考地域一覧
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