妊婦さんの年齢や既往歴によってダウン症候群の出産確率は変わります。
今回、ダウン症候群の出産確率がかんたんにわかる計算ツールを作成したので、使い方や根拠を紹介します。
赤ちゃんができて嬉しいけどダウン症候群がないか心配な人は、思ったより病気の確率が低くて安心できるかもしれませんよ。
ダウン症候群の出産確率の計算ツール
使い方は次のの3STEPです
- 現在の妊婦さんの年齢を数字で入力します。
例:40 - 過去に21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの妊娠歴があるかチェックします。
妊娠期があれば、そのときの年齡を入力してください。 - [計算]をクリック
あなたの年齡を入力してぜひ試してください
結果:
ダウン症候群(21トリソミー):
18トリソミー:
13トリソミー:
トリソミーの計算ツールの根拠
周産期遺伝カウンセリングマニュアルにある下記の2つのデータを組み合わせています。
- 妊娠10週の年齡ごとの21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの妊娠確率
- 過去の妊娠歴
年齡による確率の影響
| 年齡 | ダウン症候群 (21トリソミー | 18トリソミー | 13トリソミー |
|---|---|---|---|
| 20 | 1/800 | 1/2000 | 1/6500 |
| 21 | 1/800 | 1/2000 | 1/6500 |
| 22 | 1/800 | 1/2000 | 1/6500 |
| 23 | 1/710 | 1/1750 | 1/5600 |
| 24 | 1/710 | 1/1750 | 1/5600 |
| 25 | 1/710 | 1/1750 | 1/5600 |
| 26 | 1/710 | 1/1750 | 1/5600 |
| 27 | 1/710 | 1/1750 | 1/5600 |
| 28 | 1/470 | 1/1200 | 1/3700 |
| 29 | 1/470 | 1/1200 | 1/3700 |
| 30 | 1/470 | 1/1200 | 1/3700 |
| 31 | 1/470 | 1/1200 | 1/3700 |
| 32 | 1/470 | 1/1200 | 1/3700 |
| 33 | 1/185 | 1/470 | 1/1500 |
| 34 | 1/185 | 1/470 | 1/1500 |
| 35 | 1/185 | 1/470 | 1/1500 |
| 36 | 1/150 | 1/370 | 1/1200 |
| 37 | 1/115 | 1/280 | 1/900 |
| 38 | 1/90 | 1/220 | 1/700 |
| 39 | 1/65 | 1/170 | 1/530 |
| 40 | 1/50 | 1/130 | 1/400 |
| 41 | 1/40 | 1/95 | 1/300 |
| 42 | 1/30 | 1/70 | 1/230 |
| 43 | 1/20 | 1/55 | 1/170 |
| 44 | 1/15 | 1/40 | 1/130 |
| 45 | 1/15 | 1/40 | 1/130 |
| 46 | 1/15 | 1/40 | 1/130 |
女性の年齡増加にともない、ダウン症候群や18トリソミー、13トリソミーの妊娠確率が上げることが知られています。
今回の計算ツールは上記のデータをもとにしています。
21〜24歳、26〜29歳、31〜34歳、45歳以降のデータはないため、近い年齡の数字をつかっています。
妊娠歴による確率の影響
| 既往歴(現在の年齡) | ダウン症候群 (21トリソミー) | 18トリソミー | 13トリソミー |
|---|---|---|---|
| 30歳未満で21トリソミーを出産 (現在30歳未満) | ×8.2 | ×2.4 | ×2.4 |
| 30歳未満で21トリソミーを出産 (現在30歳以上) | ×2.2 | ×2.4 | ×2.4 |
| 31歳以上35歳未満で21トリソミーを出産 | ×3.5 | ×1.3 | ×1.3 |
| 35歳以上で21トリソミー出産 | ×1.7 | ×1.5 | ×1.5 |
| 35歳未満で13トリソミーを出産 | ×1.6 | ×1.6 | ×7.8 |
| 35歳未満で18トリソミーを出産 | ×1.6 | ×7.8 | ×1.6 |
| 35歳以上で13トリソミーを出産 | ×1 | ×1 | ×2.2 |
| 35歳以上で18トリソミーを出産 | ×1 | ×2.2 | ×1 |
まとめ:ダウン症候群の出産確率の計算ツールの使い方
現在の年齡とダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーの妊娠歴をもとにした計算ツールを開発しました。
あくまで数字で、実際には先天性疾患の赤ちゃんがうまれるか、うまれないかの二択になります。
確率が低くとも、一度ダウン症候群の妊娠歴のある妊婦さんは「確率は低いけど、その低い確率を一回引いているから不安です。だからNIPTを受けて安心したいと思いました」といわれました。
反対に、「私はいま40歳だから、15%くらいダウン症候群になる確率があると思っていました。思ったより低いんですね」と安心する妊婦さんもいました。
あくまで数字ですが、NIPT(新型出生前診断)を受けるかどうかの選択基準のひとつになると思います。



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